2008年7月20日日曜日

観光産業

国の観光立国推進にあわせて、あちこちの自治体での観光業の推進が図られている。なぜ観光かというと、経済波及効果が高いから、というのがその理由だが、いまどき経済波及効果などという怪しげな理屈を語っているのは観光を語る役所だけである。あちこちの自治体のHPを見ると、観光→波及効果が高い→域内自給率が高まる→地域が潤う、という論法のようだ。だが、私は公務員だし、私の近所に住んでいる人々も、工場で働くオジサンだったり、全国的な企業の地元支店で働くサラリーマンであったりして、観光が盛んになったからといって懐の潤うものは一人もいない。

いいかげんこういうくだらない仕事はやめて欲しいものである。昔、ある観光関係の会議で、某自治体職員が「観光客がたくさん来たからといって、誰の懐が潤うのですか?」と至極真っ当な質問をしたが、全員から黙殺された。観光客がたくさん来て儲かるのは、地元のボス的存在の方々だけで、地方都市の勤労者の大部分はサラリーマンなので関係があろうはずがない。役人とは人様の税金を使ってくだらない事をやりたい放題だな。連中の脳髄は正常なのであろうか?

そもそも、経済がどのように発展していくかなど、だれにも予測できないものである。昔鄧小平が、中国経済がこのような形で発展していくことを、共産党幹部の誰一人として予測していなかった、という意味の発言をしたが、まさにそのとおりである。仮に将来地域活性化で成功するとしても(その確率はほぼゼロだが)、現時点でどのように成功するかは誰にも予見できないのである。役所の青写真のとおり経済が動くと思うこと自体、勘違いも甚だしい。多くの職員は、こういう取り組みが失敗することはウスウス感じているが、誰も声をあげないし、そもそもそのような声を生かす仕組みがないのが、今の地方自治体の最大の欠点のひとつである。

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