2008年7月7日月曜日

アフリカの貧困

今日は洞爺湖サミットの日。G8首脳とアフリカ諸国首脳が会談したようなので、アフリカについて書く。ジョン・マクミラン「市場を創る」(NTT出版)には、次のようにある。

データの示すところによれば、通常、貧困は経済成長によって減少する。・・・持続的経済成長のために正しい分野に十分な量の投資がなされるようにするには、市場が必要である。・・・市場は自動的に成長をもたらすものではない。政府が経済から手を引き、ただ市場に物事を任せるだけでは十分ではないのである。・・・経済成長には市場が広範に存在していることだけでなく、市場がうまく設計されていることも必要である。・・・ある国は過酷なほど貧しいのに、ある国は安心して暮らせるほどに豊かであるという事実は、大部分それらの国々の制度の質によって説明することができる。・・・

つまり非常に簡単にまとめると、貧困の減少のためには経済成長、経済成長のためにはきちんと機能する市場、そして市場がきちんと機能するためには国家による経済的諸制度の確立が必要、となる。しかし、松本仁一「カラシニコフ」(朝日新聞社)には、アフリカの貧しい国々について、部族間の相違に配慮せず欧米諸国が国境線を引いたため、国としてのまとまりがない、という話がでてくる。そのような国々では「大統領」とは首都とその近辺を制圧した部族の長を指す。当然、同じ国内でも他部族の地域には無関心となる。したがって、経済成長のための全国的なインフラ整備ができない。

事情は個々の国々よって異なるため一概には言えないが、現代の先進国では決して容認できない独裁制も、貧困にあえぐアフリカ諸国では、初期の経済的諸制度の整備のため、強力な支配力を持った「善意の独裁者」が極めて有効になる。そして、ある国に「善意の独裁者」が出現するかどうかは運そのものであり、結局アフリカの問題は、なんとか解決しようと考えている限り、人智ではどうしようもないものなのである。

P.S. G8でのアフリカ諸国首脳は先進国の援助ばかり求めている。どこかの国の農業者や漁業者を連想してしまって非常に不愉快だ。先進国のなすべきことは、貿易障壁を取り払い、低開発国から農産物を輸入し、彼らに国際経済の枠組みの中で成長できる機会を与えてやることである。

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