2008年7月15日火曜日

戒石銘

福島県二本松市には「戒石銘」なるものがある。江戸時代のお侍の言葉が彫られた石だ。福島県内で勤務する公務員は、研修や職員が不祥事を起こすたびに、この「戒石銘」なるものの話を聞かされる。
爾俸爾禄 民膏民脂 下民易虐 上天難欺

二本松市のホームページでは、「お前がお上から頂く給料は、人民の汗と脂の結晶である。下々の人民は虐げ易いけれども、神をあざむくことはできない」という訳が掲載されている。なんとなく眺めているといろいろと疑問がわいてくる。

  • 「下民易虐」に「かみんはしいたげやすき」とカナをふっているが、江戸時代のお侍が農民を見下した雰囲気を出すならば、「かみん」ではなく「げみん」と読み下すべきであろう。まあ、これについてはどっちでも間違いではないのだが・・・
  • 農民を下民と見くだし、あげくのはてに「虐げ易い」といっている文章を職員の研修教材にする、地方自治体のお偉方の感覚は、いったいどうなっているのであろうか?自分たちを「武士」だとでも思っているのであろうか?残念ながらあなたがたは、ただの小汚いオッサンです。
  • 訳で「神をあざむくことはできない」となっているが、天=神ではない。天は、人間では知覚できない世の理といった意味があるが、基本的にはこれは古代東洋の知識人の思想である。一方で、神とは創造主、あるいは不可思議な力を持つものを指し、身分にかかわりなく信仰の対象となるものである。

ざっとみて3点の疑問が出てくるのだが、この程度のこともわからないのが今の公務員なのである。今後役所の地盤沈下はますます進むであろう。

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